シリアってどんな国?

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シリアの国や主な見所について、簡単にご紹介してみましょう。

シリアは、トルコの南に位置し、地中海に面した地域、緑豊かな穀倉地帯、そして西側の砂漠地帯を持ちます。主な都市は、ダマスカス、アレッポ、ホムスなど。

ウマイヤドモスク02.jpg・首都ダマスカスの人口は約150万人、これは神戸市の人口とほぼ同じです。
旅行者としての感じでは、都会には人がかなりいますが混雑するという感じはありません。混雑しているのは市場(スーク)の中くらいです。

・町の中の交通は、タクシーが安く便利で、他の都市へはバス路線が完備されています。
 鉄道旅行は一般的ではありません。

・シリアと聞くと、砂漠しかない国と思われがちですが、砂漠は国の東側の半分位だけで、西側(地中海側)にはレバノン山脈(1500m~2000m)がそびえ豊かな水を供給し、都市は緑豊かです。サウジアラビアやクエートなどのイメージと大きく違うと言えます。(レバノン山脈は冬は雪を被り、スキー場もあります。)
8月は、確かに陽射しが強く暑いですね。しかし湿度が殆どないので、午前中や夕方以後は快適です。砂漠地帯の夏の日中は、ちょっと大変です。冬は日本の秋くらいで肌寒いです。ダマスカスの年間気温は、東京の気温とほとんど同じです。湿度が低いので夏も東京より快適という人が多いです。

シリアmap.jpg・羊、鶏、牛肉、野菜料理など、美味しい料理が沢山あります。外国人用レストランではお酒も自由に飲めます。ビール、ワイン、アラックなど。アラックはココナツから造った蒸留酒で透明ですが、これに水を加えるとミルク色に変わります。水と半々にして氷を入れて飲むとうまい酒で、この酒は地中海一帯で親しまれていて、ギリシャではウゾと呼ばれているものです。町には数は少ないですが、酒屋があり安い値段で買えます。

・外国人の利用するレストランで食事をすると、料理は500円から1,000円程度、ワインがボトルで800円位といったところでしょうか。大衆レストランでは、もっとずーっと安い値段です。外国人旅行者用としてのホテルの場合、1泊数千円位から、高級なシェラトンホテルクラスで1万数千円です(シーズンにもよりますが)。

・通貨(シリアポンド)は、円からの交換は空港でしかできないので、ドルかユーロが良いでしょう。トラベラーズチェックは使えません。銀行のキャッシングマシンでは、VISAカードが利用でき便利です。キャシングマシーンは都会の至る所にあります。

アレッポ城01.jpg・シリアの見所は沢山あります。町としては、ダマスカス、アレッポ、ホムス、ラタキアなどが主な所で、名所としては、パルミラ(古代都市遺跡)、ウガリット(アルファベット発祥地)、クラックドシュバリエ(十字軍の城)、マルーラ村(イエスの話していた古代アラム語が今でも話されていると言われる)、ボスラ(古代の町の遺跡)などなどが代表的と思われます。ダマスカスの町について見ても、キリスト教聖書に載っている場所や通りなどがそのままあるなど、多くの興味深い所を持っています。

・シリアへの日本からの直行便はありません。そのため行きづらい国の一つになっています。実際日本人はあまり見かけません。日本車は沢山走っていますが、シリアに進出している日本企業は殆どありません。つまり、日本にとってシリアはまだ遠い国のようで、そのため我々日本人にとって、かえって新鮮な感じを受けることが少なくないと思われます。

・治安は大変良いです。夜の町を一人で歩いても全く心配はないと言えるでしょう。もちろん旅行者としての節度は必要です。軍事関係の施設などの撮影や反政府的な言動などは厳禁です(どの国でも同じです)。そのようなことさえ注意すれば世界でもっとも安全な国(東京よりも遙かに安全!)と言えると思います。

【日本シリア親善協会代表 佐藤義隆(芝浦工業大学教授)】

ルネサンス.jpg


シリアってどんな国?

シリアイメージ.jpgシリアは中東にある国です。
中東と聞くと、「紛争の絶え間のない、テロリストが沢山いて、危険でなにか暗い感じのイメージ」を浮かべる人も少なくないようです。
でも、シリアは全くこのイメージとは正反対の国です。
そのことは、一度でもシリアを訪問すればすぐにわかるでしょう。
「外国人の女性が、なんの不安や不快感もなく、安全に独り旅できる国」と言えばおおよその感じはつかんでいただけるのではないでしょうか。
大金持ちはいないようですが(多分)、路上生活者もいない国です。
街や道路もよく清掃されています。
イスラム教徒が殆どですが、宗教を他人に強要したりすることもありません。
シリア人は自国の歴史・文化に誇りを持ち、人生全体についてもゆったりと構え、他の人達との関係を大事にしているように思われます。
知らない他人はできるだけ無視したいとする昨今の日本人とは、大きな違いを感じます。

ダマスカスローズ.jpgシリアは、数千年という大変長い歴史を持っています。
ダマスカス(シリアの首都)に人が住んだのは8千年前という記録があり、紀元前4千年前にはすでに町ができ、ダマスカスは世界最古の町とも言われています。
この地は文明の十字路とも言われ、多くの人種や文明・文化が流入し、交錯し、それらが積層された形で遺っています。
アッシリア、ヒッタイト、古代ギリシャ、古代ローマ、古代エジプト、ペルシャ、ビザンチン、オスマントルコ、アラブ等々、私たちが世界史で習ったことのある文明・文化の殆どがこの地で花を咲かせ、戦って入れ替わり、支配して支配され、それらが長い壮大な歴史の中に連綿と続き、その痕跡をシリアの至る所に見ることができます。
ダマスカス、アレッポの町やパルミラ遺跡等々、世界遺産に登録されているものも沢山あります。

シリアの少女01.jpg【日本シリア親善協会代表 佐藤義隆(芝浦工業大学教授)】





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