ホムスに残った1本の桜

10年前にシリアで桜を植えました。

 素晴らしいシリアの文化と日本の文化の交流を目指してのことでした。 
シリアの人たちの全面的な協力を得て100本の苗木を各地に植えました。 

 帰国して1週間後、紛争がいきなり勃発し、いつ終わることなく今に至るまで続いてしまってます。 
桜はほぼ全滅と思われました。

先日東京新聞のカイロ支局の方から、桜がどうなったか追跡調査をしていると連絡があり、しばらくしてホムスで1本見つかったと電話がありました。

ホムスは激戦地でした。
よくもまあ、というのが実感です。
写真を見ると、手入れが行き届かなく痩せていますが、紛れもなくあの時みんなで幸せいっぱいな気持ちで植えた桜でした。
今、シリアへの関心は低くなりつつあるように感じられますが、この様なことをきっかけに、復興に向かっているシリアに関心を持っていただければと願っています。

2021.04.19 佐藤義隆

東京新聞の掲載記事は以下の通りです。
シリアの桜Homs.jpg


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